血の果て
『明日、ちょっと時間作ってコッチに寄れるか?』
「明日ぁ? 明日はちょっとマズイなぁ」
『昼からでもいいんだがな』
「忙しいんだよ」
『少しでいいから寄ってくれ』
普段はそんなに無理を言わない叔父、いや、父親代わりの彼を不思議に思いながらも、俺は断り続けた。
『頼む…‥』
そんな溜め息混じりに言われても。
「来週じゃ駄目なのか?」
『早い方が良い。ワシらも困り果ててる』
「いったい何なんだよ?」
『───来れば…‥解る』
伯父は意味深長な言葉を残し、電話を切った。