窓恋 ~先生、好きでいさせて?~
先生は一度私を離し、ソファーに座らせた。


授業態度の事をネチネチと・・・。


「お前、そんなに俺の授業が嫌いか?」


「授業はみんな嫌いです。教科書さえあれば何とかなりますから。」


あぁ、可愛くない生徒。


「でも、社会だけは、何があっても嫌いです。好きになる事はまずありえません。」


あぁ、またまた可愛くない。


先生は大きく溜息をつく。


「社会は面白いんだぞ!歴史があるから現在(いま)がある。昔でも、こんな事が出来たんだ!とか人間関係とか面白いぞ。」


「そんなの、過去なんてどうでもいい。そんなの、どうせ忘れちゃうんだから!」


「そうだよな・・・。お前、俺と初めて逢った時の事、覚えていなかったもんな。」


先生は淋しそうな目で私を見た。


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