窓恋 ~先生、好きでいさせて?~
私の誕生日
そして、あれから思う存分先生を避けた。


廊下ではなるべく逢わないように。


授業では黒板しか見ない。先生は見ても目は見ない。


これを徹底すると・・・結構先生との会話はどんと減った。


これで、いい。



そう思っていたのに、その沈黙を打ち破ったのは先生の方だった。


「渡貫!ちょっと放課後来い!」


そう言って、授業を終わる先生。



みんなには、「未来のお兄ちゃんが呼んでるよ!」なんて言われたり。


そっか、未来のお兄ちゃんなんだから、程ほどに話をしなくちゃいけなかったかな。


でも、そうなるにはもうちょっと私には時間がいるみたいなんだもん・・・。


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