窓恋 ~先生、好きでいさせて?~
「ごめん・・・。」


「謝らないで?」


「でも・・・。」


「俺が君を幸せにするから。」



私は何故だか断れなかった。


こんなに一途に私の事を思っていてくれているなんて。


ちょっぴり、自分と重なっちゃった。


叶わない恋だって分かっているけど、恋ってなかなか自分が思うようにコントロール出来ないんだよね。


それを、自分でも知っちゃったから、その苦しみを分かっちゃったから・・・。



「私も、先生好きなの・・・なかなか、変えられないよ?それでもいいの?」


「いいさ。いつか俺の良さが分かるはずだから!」


先輩はそう言いながら、笑っていた。先輩って優しいんだなとその時思った。


好きなのは変えられない。それが分かってくれるだけで心がちょっと軽くなったような気がした。


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