apricot
アイミは、泣いているだろうか?
だとしても、アイミにはカレシがいるじゃん。
冷たい風を切るように、足早に歩いた。
あたしは悪くない。
ずっと我慢してたんだ。
アイミは女子に疎まれているけど、あたしは今まで味方でいてやっただけ偉いんだ。
あたしは悪くない。
悪くない。
悪くない。
信号が赤になって、私はやっと足を止める事ができた。
人通りの多い横断歩道なんかで
どうして私は見つけることなんかできたのか分からないけど
向こう岸に、元彼の姿を見つけた。