DEATH MAGIC
『……』
話を一通り聞いて、凜の目には涙が溜まっていた。
「…カイは、それから無駄な殺生はしねーって決めた。…大切なモンを守るため以外は喧嘩はしねーってな。今も…今回も、それ以外の意味はねーよ」
『大切な…モノ…?』
「…凜ちゃんだぜ」
『!!!』
「…前にも言ったじゃん?俺たちの力を与えんのは…凜ちゃんに決めてたって。あれ、決めたのあいつなんだぜ?」
『…カイが…?』
「凜ちゃんの優しい心…人間思いなとこに惹かれたんだろーな。…ま、俺らもだけどっ」
…ちょっと恥ずかしくなって、頬が赤く染まるのを感じ、俯いた。
照れ臭い反面…すごく嬉しかった。
「最後に、ハルに演技してもらうまで、あいつは頑固でさ。「どーせ他の奴らと一緒やろ」とか言って、興味なさそーな顔してたけど…
ハルを助ける凜ちゃんを見て、あいつ、笑ったんだ。あんな笑顔、俺ら初めて見たぜっ?(笑)そん時、思った。…あいつ、凜ちゃんに惚れてるぜ?」