DEATH MAGIC


『……いーん?』


「ん?」



『こんな大事なもん…あたしが持ってても…いーん?』




「…あぁ。」




『だって…これで人殺しちゃうこともできるんやろっ!?その…カイたちが言ってた悪い人みたいに…世界征服だって…』




「―――俺は、お前を信じてっから。」







その言葉に、顔を上げた。








「…お前がどー使っても、俺はお前を信じるって決めてん。やから…信じる。」



『…』


「…なんや?怖いんけ?(笑)」






震えるあたしの手を見て、カイが小さく笑った。







『だ…だって…』


「…大丈夫や。俺らがついてるやんけ。」


『―――ッ…///』







…カイの一言一言で、あたしの心境が左右される。


ライから聞いてしまったからってのもあるかもしれんけど…


それとは…違うような…。








「俺らがおるんやし、お前は自分の思うよーにしたらえぇねん。…な?」


『…うんっ。』






ぎゅっ…と指輪を握りしめる。




…覚悟は決めた。





あたしは…この世界を守るっ。







指輪を右手の薬指にはめて、ぎゅっと握りしめた。
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