DEATH MAGIC





「くっ…逃げろ!小娘ッ!!」


『だっ…だってカイとシュラがっ…』


「俺らのことはえーねん!!はよ逃げろ!!」



『でっ…でも…』





カイたちを置いて…行けへんっ



てか…足が震えて動けへんっ






《さぁ…嬢ちゃん。こっちに来なぁ》


『いっ…嫌やっ!!』


「はよ逃げろぉ!!」


《うるせぇよ小僧ッ!!!》






シュババババッ―――





「ぐぁっ…」


『カイッ!!!』





ディガオールの足から、鋭い針のような物が、無数にカイの体に刺さった。


傷口からは、血が流れ出す。





《てめーはそこで大人しくしてろ!あとでゆーっくり潰してやっからよ》


「くッ…ドカスがっ…」






どっ…どーしよぉっ!!


なんとかせなっ……


あたしが食べられたとしても指輪だけは……って、あたしを食べたら不老不死になんのかっ!!



やから一石二鳥……いやあぁあ!!!





なっ…なんとかせなっ………!!そーやっ!






『恭っ!!恭!でてきてっ!お願いっ!!』





あたしは、指輪に向かって叫んだ。


でも…恭は出てこない。





『恭っ!!出てきてよー!!』


「お前っ…恭は」


『恭―――っ!!』






ぎゅーっと指輪を握りしめた。

すると……





キュインッ―――
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