DEATH MAGIC
あたしは嫌な予感しかしなくて、小さい子のところまで行きかけた。
…すると、予想通り、小さい子のボールが道路に転がった。
幸い、今は車は通っていない。
でも…小さい子はボールを取りに行こうと道に出る。
『ッッ…あかんっ!!』
…走った。
…もう人は死んでほしくない。
たとえ、全然知らん人でも…
その人が死んだら、悲しむ人は絶対いる。
…あたしみたいな思いする人がいる。
そんなん…嫌やっ。
…思ったより距離があって、あたしが追いつく前に道路に出てしまった小さい子。
周りの人は…
「「危ないなー」」とか…
「「親は何してんの」」とかゆーてるだけで、誰一人動かん。
見てるだけ。
…なんなんっ!?
動けよっ!!
危ない思うんやったら助けろよっ!
…だんだん腹立ちながらやっと小さい子の横の歩道まで辿り着いた。
その子はボール持ってそこに立ちつくしている。