DEATH MAGIC

『カ…イ…?カイ…やんな?』


【逃げろ!嬢ちゃんっ!そいつはカイじゃねぇっ!!ディガオールだっ!!】





シュラが叫んだ瞬間、カイの手が凜の首に伸び、凜の首を掴んだまま持ち上げた。






『う゛っ……』


【カイッ!目ぇ覚ませっ!!その女が誰かわからんのかっ!!】




《「はーっはっはっ!聞こえねぇよ〜この死神にわっ。俺が奥底に封じ込めてあっからなあ〜!!」》







…ディガオールとカイの声が重なって聞こえる…。



でもっ…この目はっ……カイじゃないっ。


こんな冷たい目っ…カイじゃないっ!!






あたしはディガオールに吊られたまま、足を思いっきり前に出した。


それは見事、ディガオール…じゃなくて、カイの体に当たった。







《「っぐ…」》


『…っあ!カイごめんっ!』






でも、今の衝撃でディガオールの力が緩み、凜は解放された。



その足で、屋上の入口に立てかけてあった、どっかのヤンキーの物であろう鉄パイプを手に持った。





…お借りしますっ!!!








《「いっっ…てぇ〜……まーいーや。じっくり追い詰めてやるよ…」》






ディガオールも、地面に落ちていたカイの武器を拾った。
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