DEATH MAGIC
ディガオールがチラッと後ろを見た瞬間、ブチッと、カイの首元の指輪を引きちぎった。
《「しっ…しまったぁー!!!」》
【【ひっかかったー!!!】】
『やったね!あたしのネバリ勝ちっ!』
【…はっ!!驚いてる場合やなかった!!小娘っ!!はよ指輪使えっ!!】
…!!そやった!!
えーと…カイどーやってたっけ…
【それ握って叫ぶだけやっ!!】
『そっ…そっか!火やから…えっと……ファイヤー!!』
「「「………」」」
シーン…
『あっ…あれっ?』
【あほかっ!!フレイムじゃっ!!】
『そっ…そか!!シュラッ!!炎龍[フレイム]ッ!!!』
キュインッ―――
シュラの体が真っ赤に染まった。
【…さんきゅ。嬢ちゃん!】
シュラは、自分の火を鋼鉄の糸に向けて吐いた。
鋼をも溶かす、その火の偉力。
一瞬にして、その糸は溶けた。
『!!やった!』
【恭、ちょっと熱いぞ。焼き猫になんなよ】
そう言って、恭に向けても火を吐く。
【あちちちちっ!!】
《「くっそ…小癪(こしゃく)な真似をっ…」》
怒ったディガオールが、凜に剣を振り上げた。
凜が目をつむった瞬間―――……凜の体が宙に浮いた。
『わっ…』
【大丈夫か?嬢ちゃん】