DEATH MAGIC
「…俺らも同じことをしたはずなのに…身内のことだったからか、すっげー絶望感に襲われた。こんなに悲しいことなのに…俺らは簡単にやっちまってたのか…って。やっちまってからの後悔なんて…遅せーってわかってた。…エンマ様は更に、俺達を死神にした。人間にはなれるけど…人間じゃない。そんで…もう見たくなかった"人の死"が、わかっちまうよーになった。わかるなら、助けてやりてーのに…死神だから、命を奪うことしかできねーんだよ…」
…目を伏せる王子。
他の3人も…目を伏せていた。
あたしは…どーしていいかわからなかった。
最初は信じたくなかった。
死神の存在も…自分に与えられた力も。
なんで自分なのかって…思ってた。
なんでこんな人たちに守られなきゃいけないのか…
なんで自分が選ばれたのか。
でも…この人たちの話を聞いて、信じよっかなって思た。
死神のくせに、人間を助けたいなんて変やけど…
この人たちなりの"自分のしたことを償いたい"って気持ちがあったんやと思うし…。
なら……力になってあげたいって思った。
それに、人間が悪い奴らに殺されるとか嫌やしっ!!
…うん!
『えーよっ!』
「…へ?」
4人が、ふっと顔を上げた。