DEATH MAGIC
「本城 凜。俺達は、君を命をかけて守ると誓う。この力を与えたのは俺達だ。この力を…例えどんなことに使おうと、俺達は…君についていく。それが、世界征服であってもな」
頭を下げながら、王子があたしに言った。
『そっ…そんなんに使わへんって!!あたしも皆と同じで大切な人を失ってるから…誰かを傷つけたり、悲しませたりすんのは嫌やし、助けられることなら…自分にできることならしたげたいしっ♪』
あたしが言うと、王子が顔を上げてフッ…と微笑んだ。
その横で、しぶしぶ…って感じで頭を下げていた目つきの悪い人が、ちょっと顔を上げて、でも視線をそらしながら呟いた。
「…でも、むやみに使うなよ、その力。」
『…へ?』
「助けるっつっても、人間いつかは死ぬ。やのに、いちいち自分の命削って与えてたらキリないやろっ。」
『でも…誰かを助けるためならあたし…』
「あほかっ!もし寿命が切れそーな奴がいてもな!ちょっと命やって、それで運命変わったらもーちょい生きれる!!そこまでやったらそこまでやっ!それはしゃーないねんっ」