DEATH MAGIC
びちゃっ。
その剣は、凜を狙っていたカエルの舌に振り下ろされ、舌がちぎれ、その血が凜の頬に飛び散った。
その生温かい感触に目を開け、その頬についた緑の液体に絶句する。
『いっ…いやっ……』
「「…大丈夫?」」
人の声がして、バッ…と顔を上げると、凜の前に、1人の男が立っていた。
その男の手には、2本の剣、そして、傍には1匹の白いトラがいた。
…!!えっ…
剣と…相棒っ?
この人も死神っ!!?
でも…羽がないっ…
「「…トーガ。」」
{…はい}
男が、そのトラの名前を呼ぶと、トラは飛び上がって、カエルの首に噛みついた。
ジュワンッ―――
…そのトラの一噛みで、カエルはその場から消え去った。