DEATH MAGIC
ガッ
震えたあたしの肩の上に置かれた手の上に、更に手が重なった。
『……カイ?』
「てめー…後で覚えとけよ」
ヤクザの手をひっぺがして、あたしを自分の後ろに隠してくれた。
「りーちゃん!こっち!」
レンくんの声がして振り返ると、死神化したレンくんが、人目につかない路地の所から手招きしている。
『でも…カイが…』
「えーからはよ行けっ」
「大丈夫。俺らもすぐ行くから。」
ライにも促され、あたしは路地の方に走った。
そこには、ジークも死神化していて、レンくんと待っていてくれた。
「とりあえず、ここで騒ぎ起しちゃダメだから、一旦お家に帰ろうっ」
そう言って、レンくんがふわっ…と飛んだ。
ジークも、あたしを抱えて飛び上がり、下を向いた。
「…ライ」
ジークがライを呼ぶと、ライも上を見上げて頷く。