DEATH MAGIC



ガッ



震えたあたしの肩の上に置かれた手の上に、更に手が重なった。







『……カイ?』


「てめー…後で覚えとけよ」








ヤクザの手をひっぺがして、あたしを自分の後ろに隠してくれた。






「りーちゃん!こっち!」






レンくんの声がして振り返ると、死神化したレンくんが、人目につかない路地の所から手招きしている。







『でも…カイが…』


「えーからはよ行けっ」



「大丈夫。俺らもすぐ行くから。」







ライにも促され、あたしは路地の方に走った。



そこには、ジークも死神化していて、レンくんと待っていてくれた。






「とりあえず、ここで騒ぎ起しちゃダメだから、一旦お家に帰ろうっ」






そう言って、レンくんがふわっ…と飛んだ。



ジークも、あたしを抱えて飛び上がり、下を向いた。







「…ライ」





ジークがライを呼ぶと、ライも上を見上げて頷く。
< 93 / 140 >

この作品をシェア

pagetop