Slow Magic ~星が見守る愛~
電車はすいていて、一番端の席に座った。
手を繋ぐことがいつの間にか自然になっていた。
「晩飯、どうする?俺んち来る?」
隆介は耳に息がかかるくらい近くでそう言った。
「え…え…あ、うん。」
妙に動揺する私に隆介が笑い出す。
「美亜のエッチ~!今、何考えたの?」
隆介が肩をくっつけて笑う。
「晩飯、俺お前でいいや・・・」
どうしてそんな真顔なの?
そんな甘い言葉を平気な顔で言える隆介ってすごい…
「ばか…!!」
隆介の膝をたたこうと手を伸ばすと、その手が隆介に捕まった。
握られた手は
隆介の人差し指で刺激され、ますますドキドキしてしまう。
人差し指で私の手のひらをつんつんと刺激する。
・・・隆介のエロ・・・・・・
「今日は、ホントにサンキュ… 美亜そろそろお前を彼女に認定してやるよ・・・」
そう言って、私の頭に手を乗せた。
ナデナデ…
「彼女…?ペットの方が上なんでしょ?」
本当は泣いちゃうくらい嬉しかったけど、強がってみる。
「あはははは・・・どっちでもいいや。時にはペット、時には彼女、時には俺の嫁・・・」
冗談きついよ。
きっと何気なく言った隆介の『嫁』って言葉に、
こんなに感動しちゃってる私はバカ??
涙を我慢して鼻の奥が痛いよ。
嫁…だって。
隆介のバカ。
どんだけ私をあんたの虜にするの??
「俺んちで、彼女らしいことしてもらお~っと。」
私の気持ちも知らないで、ニヤニヤ笑いながら私の手を握りなおす。
そのまま隆介は、スヤスヤと眠ってしまった。
チラっと横を見ると、子供のような顔で眠る隆介…
かわいくて、抱きしめたくなる。
隆介、私があんたを守ってあげる。
だから、もう寂しい顔しないでね…
いつの間にかもう窓の外は暗くなってた。