Slow Magic ~星が見守る愛~



隆介は目を開けた私に気付き、ニッ…っと笑う。



「美亜~、お前俺に惚れすぎじゃん?鈴子のことまだ気にしてんの?」



「ごめん…だって、エプロンなんて鈴子に頼まなくてもいいじゃん…」


隆介がおでこにキスをした。


「レモンも…作ってもらってるの?鈴子に。」


隆介は私の鼻にキスをした。



何も言わずに私の顔のいろんな場所にキスをする隆介。




「レモンは高校時代に作ってもらってたやつ。俺が頼んだわけじゃない。」


隆介はそう言うと目を閉じた。



「おらぁ!お前の番。」


私は隆介の鼻にそっと唇を近づけた。



「美亜が嫌なら、断るから… エプロンは、これからはお前に頼むし…」


私が唇にキスをしようと近付いたら、隆介は目を開けた。


「俺を少しでも疑った罰!!」


そう言うと、隆介は立ち上がり台所へ歩き出す。


まだ甘いキスの余韻に浸る私はその姿をボーっと眺めてた。



「隆介~、早く戻ってきてよぉ」


こんなセリフも言えるようになった私は、ちょっとは彼女らしくなったかな?


「ふふふふ… 放置プレイ!!」



隆介はコーヒーを入れ始めた。


ニヤニヤと笑いながら…




隆介はきっと相当なエロだって思った。


手を出さないかわりに、私の心の中は全部隆介に奪われてる。



「美亜…冷蔵庫にチョコあるけど…ど~する?」


隆介は視線をコーヒーに向けたまま私に声をかけた。




チョコ…

エッチなチョコ…




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