Slow Magic ~星が見守る愛~
逃亡
映画を見た後、コンビニで弁当を買って隆介の部屋に来た。
弁当を温めていると…
鈴子から電話。
どうして言わないの?
私にはいつも言うじゃん。
『今から飯食うから!切るぞ。』
って。
何、優しい男演じてんの?
何、気を遣ってんの?
弁当冷めるし。
弁当…先食べるよ。
もう5分以上話してる。
用件はただのバイトの日にち変わってくれって…
それなのに、何…
最近寒くなったなぁ…なんて言ってんの?
私はみーたんにひまわりの種を渡す。
みーたんは、まるで笑ってるかのようなかわいい顔で種を受け取るんだ。
モグモグ…
口の中に5つの種を隠す。
膨らんだほっぺがかわいくて手の上に乗せて頬を摺り寄せた。
「みーたん…あんたのご主人様、何考えてんの?あんたなら、わかる?」
みーたんは、毛繕いを始めた。
シンプルな綺麗な部屋の中で
みーたんグッズが一番広く場所を取ってる。
「あんた、愛されてるね。」
みーたんは、口から出したひまわりの種を1つ私の手のひらに置く。
くれるの?
寂しい私に
くれるの?
なんだかわかんないけど…
みーたんと、美亜の心が通じ合ったように感じて…
泣けてくる。