Slow Magic ~星が見守る愛~
やだよ…
やだよ…
涙がどんどん出て、隆介の枕に涙が染み込んでゆく。
隆介の声が低く、小さくなる。
相当深刻な話なんだろうね。
私には入ることができない話。
隆介と
鈴子と
健太・・・にしかわかんない秘密の話。
彼女になっても
私は3人の中に入ることなんてできない気がした。
私の知らない過去に3人の間にはたくさんの思い出や涙があるんだね。
「美亜、ごめん!ちょっと出てくるわ。健太が近くまで来てるから。」
ふとんに顔を埋めながら、私は返事をしなかった。
隆介に抱かれたこのベッドの上で、涙を流す。
隆介は、乱暴にドアを閉める。
バタン…
隆介の走る足音を聞きながら、溢れる涙を手で拭う。