Slow Magic ~星が見守る愛~
MAGIC4【磁石のような恋】
幼い記憶
定食屋さんから聞こえる賑やかな笑い声と、懐かしい匂い。
古びたのれんが風に揺れる。
誰かに抱きしめてもらいたい。
大丈夫…ってぎゅっと抱きしめてよ。
期待するのはもう疲れた。
私は携帯電話の電源を切る。
…突然消えた私に、何の連絡もくれなかった時の悲しみに耐えられないから。
今、私が求めてる腕は
悔しいけど…隆介なんだ。
初めてバイクに乗ったときのあんたの背中…
すごく安心したんだ。
エッチしたわけじゃないけど、
『肌が合う』っていうのかな。
私が求めてる肌のぬくもりだったんだ。