Slow Magic ~星が見守る愛~
いつもドキドキして待ってるけど
今日は特別ドキドキしてる。
許してくれるかな…
ガチャガチャ…
玄関の鍵を開ける音で、私の心臓は飛び出ちゃいそうになる。
「誰? なんで、お前いんの?」
目も合わさずに、靴を脱ぎ…
低い声でそう言った。
「ごめ…ん・・・ 隆介…ごめんね。昨日は…」
震える声で、そう言った私の頭に手を乗せた隆介。
やばい…
泣きそう。
「勝手に入ってんじゃね~よ…」
冷たい言葉とは正反対に…
優しく抱きしめてくれた。
涙が溢れて、息ができないくらいに緊張してる。
「ば~か!また泣いてんのか?」
耳元で隆介の声が聞こえて、体中の力が抜けていく。
知ってるんだから…
隆介が優しいってこと。
いじわる言うくせに、
本当はすごくすごく優しいんだから…
「美亜?俺の為にコーヒー入れてくれたのか?」
「うん・・・」
隆介は色の薄いコーヒーを眺めながら笑う。
「俺が薄めが好きだって知ってたのか?仕方がねぇから許してやるよ・・・」
隆介はもう一度、私の腰に手を回し、ぎゅっと抱きしめた。