Slow Magic ~星が見守る愛~
腕を強引に引っ張られて、私の体はもう自分の意思で動けなくなってた。
「冷たいな…」
隆介がそう言いながら、キスを
した。
氷で冷えた隆介の唇が気持ちよくて、目を閉じた。
だんだん氷が溶けて
隆介の温もりが伝わる。
「もう一個、残ってんだ…美亜、あげようか?」
低い声がすごくセクシーで、
どんどん隆介に恋してる私がいた。
隆介は、そんな私の気持ちも知らないで、氷を口に含む。
少しずつ近付く隆介の顔をじっと見つめた。
「美亜… すき。」
氷が
私の口の中へ
運ばれた。
冷たくて
滑らかで
気持ちがいい。
その氷を
また
隆介に返す。
いつの間にか
氷は
消えていた。
氷がなくなったことにも
気付かないくらい
激しいキスをして、
何度も何度も隆介が私の名前を呼んでくれた。
もう平気。
もう充電完了。
もう、不安になんかならない。
隆介が大好き。
隆介も私が好き。
だから平気。
何回キスした?って帰りのバイクで隆介が聞いた。
100回って私が答えると隆介は、
これから数えられないくらいいっぱいキスしようなって…
言ってくれた。
そして、
また空を見上げた。