Slow Magic ~星が見守る愛~
もっと早く出会いたかった。

高校で、隆介に出会いたかった。


私は、絶対にあんたを裏切ったりしないのに…




昔、話に聞いた高校時代の辛い過去。


それも詳しく話してくれた。


隆介は実は甘えん坊で寂しがり屋なのかも知れない。

今だけ、

私をお母さんだと思っていいよ・・・隆ちゃん。



同じ学年の彼女と2年くらい付き合った頃に、彼女の浮気は発覚した。

隆介のバイトの先輩と隆介の彼女が半年以上も関係があった。



完璧な二股。


隆介一人が知らなかったというのが、また隆介を孤独にさせる。


「やっと…信じられる女に出会ったのに・・・もう、女は信じるもんじゃないって思った。」


私は、隆介のひげに触れた。

朝はこんなに伸びていなかったひげが、もう伸びてるんだ。


「ひげ、伸びてるね」

私が笑うと、隆介も顔をくしゃくしゃにして笑う。


「そりゃ、伸びるよ。俺、生きてんだから!」


かわいい唇にキスしたいと思った。

女を信じることに怯えてる隆介を・・・

私が信じさせてあげられる?



誓うから…


裏切らないって…




もう、あんたを泣かせないから。

私が隆介を守るから。


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