LAST-LIFE
『・・・仕方ないな。』
欲を捨てたところで本当に叶うかわからぬこと。
堪蔵は来世を救うことを諦めた。
目の前の女性を幸せにしようと決めた。
「お香さん。」
「はい?」
いつものように明るい表情で振り向く香。
縁側で座って空を見ている香。
室内で写経をしていた堪蔵。
堪蔵は振り向いている香の隣に行き、座る。
不思議そうに堪蔵を見る香。
「夫婦に、なりませんか?」
驚いた顔で堪蔵を見るこう。
やがて笑顔で言う。
「・・・諦めていました。あなたは私をどうもしないのだと。」
「・・・。」
「やっと・・・。」
涙を目にためる香。
堪蔵は何も言わない。
「私を・・・あなたの・・・妻にしてください。」
堪蔵の胸に飛び込む香。
肩が震えている。
泣いているのだろう。
堪蔵は香を強く抱き締めた。
胸の内がすっきりした気がした。
欲を捨てたところで本当に叶うかわからぬこと。
堪蔵は来世を救うことを諦めた。
目の前の女性を幸せにしようと決めた。
「お香さん。」
「はい?」
いつものように明るい表情で振り向く香。
縁側で座って空を見ている香。
室内で写経をしていた堪蔵。
堪蔵は振り向いている香の隣に行き、座る。
不思議そうに堪蔵を見る香。
「夫婦に、なりませんか?」
驚いた顔で堪蔵を見るこう。
やがて笑顔で言う。
「・・・諦めていました。あなたは私をどうもしないのだと。」
「・・・。」
「やっと・・・。」
涙を目にためる香。
堪蔵は何も言わない。
「私を・・・あなたの・・・妻にしてください。」
堪蔵の胸に飛び込む香。
肩が震えている。
泣いているのだろう。
堪蔵は香を強く抱き締めた。
胸の内がすっきりした気がした。