大好き。
小学校のころまあまあ、仲の良かった真伊と一緒に
4階にある5組へ向かった。
「あ~。うち、一番前だわ~。未夜は?」
「う~ん。前から3番目だ…ね。うん。」
「離れちゃったね~。でも、一緒に行動しよーね」
「あたりまえじゃん!!じゃねっ。」
席に座り、周りを見渡してみた。
うわ~。北小の子に挟まれてる…。
ちょっと気まずいけど、話しかけてみようかな…。
よしっ!!
「あのっ…。北小の子だよね?私、水橋未夜です!よろしくね!!」
「あっ!!よろしく!!あたし、渡部南央です!!よろしくね!」
でも、やっぱり話題が無くて前を向いてしまった…。
前の子も話してみよう。
「ねえねえ。私、水橋未夜って言うの。よろしくね?」
「あっ……うんよろしく。アタシは、加藤藍深。みんな‘あみ’か‘あんみ’って
呼ぶよ。なんでもいいように呼んで。」
そう言って藍深は、にこっと可愛く笑った。
「未夜ちゃん、一番前の古関智大って奴、まじキモイから
気をつけてね!!」
「え…。う…うん。わかったよ。ありがとね南央ちゃん。あ、
私の事、呼び捨てでいいよ。」
「うん。分かったあ~。うちのことも呼び捨てでいいよ。」
「南央…?」
「未夜、なに照れてんのー!!」
友達が2人増えて嬉しい!
そんな事ばかり考えていて、
古関のことなんて、気にもしなかった…。
これが、私達の出会いだった。
こんな風になるなんて…。
思ってもなかった。