COLORS【白】W ─ダブル─
最優秀賞を取った桜は一週間後にパリへ飛び立つことが決まった。
桜は自分の夢に向かって歩き始めたというのに……。
私は具体的な進路を決めないままズルズル来てしまっている。
大学に進もうか……と考えているが、
これから先も絵をやるかどうかはまだ判断に迷っていた。
「推薦入試?」
「ああ、お前の絵を審査してくれた先生が加摩美術大学の先生でな。是非受けてほしいとのことだ」
「でも、私……大学で美術をやるとはまだ」
「お前は桜ほどの技術は今はないかもしれない。だがきっと上手くなる、もしかしたら桜を超えることもできるかもしれない。今のお前の描く絵にはそんな力強さを感じるんだよ」
「……皆川先生」
「来週までに返事をくれ」
「はい」
皆川先生は美術部の顧問であり美術の講師でもある。
自分自身でも絵を描いていて個展も開いている。
時々コンクールの審査もやっているらしく、審査をしている先生達とは交流もあるんだって。
大学で絵をやるかやらないか迷っていた私に、今日の話は背中をドンっと押される気持ちになった。
どうせ進路で迷っているのなら、もう少し自分の才能を信じてやってみよう、
努力してみようって思ったんだ。
桜は自分の夢に向かって歩き始めたというのに……。
私は具体的な進路を決めないままズルズル来てしまっている。
大学に進もうか……と考えているが、
これから先も絵をやるかどうかはまだ判断に迷っていた。
「推薦入試?」
「ああ、お前の絵を審査してくれた先生が加摩美術大学の先生でな。是非受けてほしいとのことだ」
「でも、私……大学で美術をやるとはまだ」
「お前は桜ほどの技術は今はないかもしれない。だがきっと上手くなる、もしかしたら桜を超えることもできるかもしれない。今のお前の描く絵にはそんな力強さを感じるんだよ」
「……皆川先生」
「来週までに返事をくれ」
「はい」
皆川先生は美術部の顧問であり美術の講師でもある。
自分自身でも絵を描いていて個展も開いている。
時々コンクールの審査もやっているらしく、審査をしている先生達とは交流もあるんだって。
大学で絵をやるかやらないか迷っていた私に、今日の話は背中をドンっと押される気持ちになった。
どうせ進路で迷っているのなら、もう少し自分の才能を信じてやってみよう、
努力してみようって思ったんだ。