愛のしるし~LOVE♥EVER~


-ピピッ

「おぉッ、熱、だいぶ下がったね!!」

「本当? 良かった…。」


熱が出てから1週間ほど。

竣は、着替えを取りに来たりするくらい。


私は寂しくてたまらない。


「詩乃♪」

「何? 結衣…。」

「板垣クンに、電話☆」

「え?」

「してあげよっか?」

「…ご勝手にどうぞ。」

「全くぅ~、詩乃は素直じゃないんだからぁ♪」


結衣のバカ…。


「よぉっし♪ 電話しよぉ~っと☆
詩乃、ケータイ借りるね~♪」

「今日の結衣はやけにテンションが高いわね…?」

「そりゃあ今日は隆との3カ月記念日だもん♪」


あ…そうか…。
もう6月だものね…。


「あっもしもし、板垣クン??? 私、結衣だけど…。」


竣の声は全く聞こえなかった。


「わっ私しかいないわよッ!! だからさっさと帰って来てあげてよ!!」


なっ何が…???


「私っ、今日隆との記念日なの!! だから早く帰りたいの!!」


と言うと、結衣は一方的に電話を切った。


「結衣…?」

「あの男、最悪!!」

「え?」

「せっかく人が世話やいてるのに…意気地なし!!」
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