愛のしるし~LOVE♥EVER~
*竣 side*


詩乃を自分の部屋に戻した後、俺はあの2人の会話などについて考えていた。


まず、あの詩乃の兄貴。

アイツはなんなんだ?


俺のことすんげぇ睨んでたくせに、詩乃が来た途端笑顔になりやがって。

単なるシスコンか…?

シスコンにしちゃずいぶんとキツかったな…。


それに、あの詩乃の俺と兄貴に会ってほしく無い、っつー顔。

なんだ?


そこまであの兄貴のシスコンが酷いって事か?


「わかんねぇの…。」


俺はベッドに寝っ転がると、さらにいろいろと考えを巡らせた。


-コンコンッ


「はい?」


ったく…誰だよ…。
詩乃か?

体を起こす。

-ガチャッ


ドアを開けて入って来たのは…、


「なんでっ…。」


詩乃の兄貴だった。


「…うるせぇよ。黙れ。」


またあの顔で睨んで来る。

っつか、何がしたいわけ?


「なんの用ですか…。」

「…気にいらねぇな…。」

「は?」


詩乃の兄貴は、ベッドの端にドカッと腰かけた。


「…てめぇが気にいらねぇんだよ。」
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