愛のしるし~LOVE♥EVER~
「はぁッ…雅樹! 朱音は!?」
「ここら辺のはずだ…! クソっ、人多すぎんだよ!」
「あそこか…!?」
竣が指さす先にあったのは、公衆トイレ。
「近くに○○もあるし…あそこだ!」
私たち3人は、公衆トイレに向かった。
「朱音ぇーッ!!!」
思わず、公衆トイレの入り口で叫んだ。
中からは、声が全くしなかった。
「いない…のかしら…?」
「クソッ…ここのはず…!」
「雅樹!」
「なんだよ、詩乃。」
「ケータイ! 鳴らしてみて!?」
「おっ、おう!」
雅樹が朱音のケータイに掛けると、朱音の着メロの音がした。
「絶対…ここにいる!」
「探すぞ!」
とにかく必死で探した。
「朱音ッ!」
「ッ…詩…乃…?」
「朱音ッ!! 大丈夫!? 何もされてない!?」
「うん…大丈夫…。」
朱音がいたのは、女子トイレの個室の1つ。
ドアは引くタイプだったからなかなか気付かなかったけど…。
見つかった朱音は、弱っているように見えた。
「朱音…?」
「アイツら、雅樹のメール見たら…焦って逃げてったよ…。
情けないよね、男のくせに…。」
「本当に、それだけ!?」
「逃げて行く時、アイツら、私の事殴って気絶させてったんだよ…。」