愛のしるし~LOVE♥EVER~
「よくんな男と付き合ってられたな…。」

「でしょ!? 私ももうびっくり~。
しかも、デートに行こう行こうって言ってたんだけど…私、元テニス部って言ったでしょ?」


俺はコクンと小さく頷く。


「彼もテニス部でさ~、なかなか予定合わなくて!

その行こう行こうって言ってる合間に他の女子と男子とグループで遊び行ってて!

ん~…女子3の男子3…だったかな。」

「…最悪。」

「だよね! 浮気~。ま、浮気とは思わなかったけど!
でも、行こう行こうって言ってるときにそう言う事してたのはムカついた!

しかも、私、彼に1回も好きって言われた事無かった!」

「は!?」

「有り得ないよね!?」


有り得ないにも程があんだろ…。


「…でもね、私、彼の事、恨んでも無いの。
恨むってゆーか…攻めてない。」


…。


「私も、こんな性格だから…男子とばっかり一緒にいたから…。
よく彼の事不安にさせてたっぽい。

だから…お互い様…かと思って。」

「…朱音…。」

「ん~ッ! なんかムカついてきたかも。」

「…。」

「一発殴らせろ、竣!」

「は!?」

「背中だよ背中!」

「ふざけんな!」

「ふざけてねーッ! 本気!」

「お前の痛ぇからやめろ!」

「あはは~♪ さて、戻るか!」

「…おぅ。」


マジビビった…。


「…詩乃の事、ちゃんと幸せにしてやんなさいよ?」

「…もちろん。」

「フっ…幸せにしなかったらブッ飛ばすかんね。」

「…勘弁。」
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