愛のしるし~LOVE♥EVER~
「すぐさま帰ってもらえるかね?
もう2度と…北条家の敷居を跨ぐ事は許さない。」


もう…2…度…と……――。


「待って、お父様!
こんなのって無いわ! 私…っ!」

「…詩乃。彼と一緒に行きなさい。」

「…お母様…?」


やはり…今のは聞き間違いよね?

夢よね?


今の…”彼と行きなさい。”これが…


これだけが、現実の事…よね?


「彼と共に学園に戻りなさい。」

「お母様……――。」


自然と笑みがこぼれてしまう。










「そして、寮の荷物をまとめて来なさい。」









え……?


「もうあなたはあの学園へ戻る事はありません。」







…もう…戻る事は無い……?



「待って…お母様…。
私…学校へもう行けないの?」

「行けるわよ。

寮は抜けてもらいます。」


それだけでいいのね?

まだ学校で竣と会えるのよね?

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