愛のしるし~LOVE♥EVER~
「そして…彼には転校して頂きます。」







…それじゃ…会えないじゃない。








「…詩乃のお母さん、何か勘違いしてません?」



竣がやっと言った一言。


「何をです?」

「俺だって一応いいとこの坊っちゃんですよ?
どーとでもできますけど?」


「…なら、あなたのご両親の会社を買収…もしくは破綻させるまでです。」







一瞬で空気が張り詰めた。



「もういい、詩乃。

お前は家にいろ。荷物は家の者に取りに行かせる。








…お前は転校しろ。」











…嘘…よね…。


「さぁ、その者をここから連れ出しなさい。」

「は!?」


「竣っ…!!」

「詩乃…待ってろ!」


待ってろ。


竣はその言葉を残して、私の前を後にした。
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