愛のしるし~LOVE♥EVER~
それ以後、お父様とお母様とは気まずくなってしまった。

毎晩一緒にしていた夕食も私1人になったし、
優しかった2人はもういなく、私は1人孤独を味わった。


【お父様…。】

【今は忙しいんだ。後にしてくれ。】


何もしていないのに忙しいと言って相手にしてくれないお父様。


【お母様…。】

【ちょっと仕事が…。ごめんなさいね、詩乃!】


私を避けるお母様。


「そんなことがあって私は雷とお父様とお母様が苦手になったわ…。」


私の頬を伝う涙。


「今では2人はほとんど家には帰らないし、メイドたちも冷たくて、
私は…1人なのよ。」


だから、私はここが好き。


「詩乃…ゴメンね…。」

「いいえ…。世の中にはもっとつらい思いをしている人がたくさんいるもの。
それに比べたら…私なんてまだまだ幸せな方だと思うわ。」

「バーカ。」

「板垣クン!?」


結衣が竣を思いっきり睨んだ。


「バカって何よ!! 詩乃はっ…詩乃は頑張ってたんだよ!?
親友の私にも言わないで…1人でっ…抱え込んで…っ。」

「だから言ってんだろ。」


竣は私をふわりと包み込んだ。


「竣?」

「なんで周りにいる奴…誰も頼んねぇんだよ。」

「…―。」




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