愛のしるし~LOVE♥EVER~
悲しき笑顔
「ちょっ…雅樹?」
「…俺、最低。」
「…雅…樹…。」
「ゴメン。嫌なのは分かってる…。」
嫌じゃないよ? 嫌いじゃ無いもん。でもね…
好きじゃないんだ。
「でも…もう見てらんない。痛々しすぎんだよ…。」
「でもっ…。」
恋にはこんなの付きものだと思うから…大丈夫なんだよ?
「好きだ…。」
「雅樹…。」
もう、雅樹の名前を言うことしかできない。
「なんで竣なんだよ…。俺にしろ…。」
竣を忘れて雅樹と付き合えって事…?
「その思い抱えたまんまでいい。全部忘れさせてやる。
俺と…。」
「…雅樹。」
「ん?」
忘れたくない。
ゆっくり雅樹から離れる。
「ゴメンナサイ…。」
「……。」
「私…どんなにつらい思いをしてもいいから…。」
だから…
「忘れたくない。他の人じゃダメ…。竣じゃなきゃ…ダメなの。
代わりの人なんて嫌…。」
ついこの間気付いた思いだけど、本気で竣が好きなの。
そんな簡単に無くなるような思いじゃないし、誰かが消せるような思いでもない。