愛のしるし~LOVE♥EVER~
気のせいかと思った。


「竣、朱音と仲良いのね。」

「…別意味な。」

「そう…。」


何? この感じ…。脱力感?


「朱音~。」

「おっ、お帰りバカップル。」

「サンキュな。」

「おうよ!!」


私には見せないような笑顔…。

何この感情は…。


「詩乃?」


俯いてたら、竣に上を向かされた。


「…詩乃?」


私の顔を包む竣の手が温かい。


「っ…。」

「どうした?」

「別に…なんでもないわ…。」

「……。」


その時、私は後ろから抱きつかれた。


「!?」

「詩乃チン、集合~♪」

「南…。」

「二人三脚♪ 行こ♪」

「あぁ…えぇ…。」

「じゃ、行って来るね、竣♪」

「おう…。頑張れな。」

「…えぇ…。」


温かい…。なのに…その温かさによって増す脱力感みたいなの…。

これは何?
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