王子様とプリンセス☆★
「………………っ」
俺は浜崎に唇を重ねた。
「……………ほらな、」
「え………」
「俺とのキスじゃ、涙出ないんだよ。」
健人とだったら、もっと涙が溢れてくる筈だよ。
「健人への気持ち、もうわかってるんだろ?」
「……………うん…!!」
「それなら行ってこいよ。」
あいつへの気持ちを伝えてこい。
「海斗君…………………………ありがとう。」
「がんばってこいよ。」
そう言って浜崎の背中を押した。
「………………」
浜崎はそのまま走っていってしまった。
「はぁ………」
俺は地面に座りこんだ。
「健人………。頼んだぞ」