王子様とプリンセス☆★
「………タケの事なんだけどさ」
あたしは体がピクッと動いた。
「あいつさ……………両親居ないんだよ。」
「え………?」
そんな話………
初めて聞いた。
「父親は母親とタケを捨てて恋人と逃げて……
元々体が悪かった母親は、タケが5才の時に病死した。」
「………………」
…5才って言ったら、まだ一人で留守番するのも怖い頃だよね……。
「……その後は、死んだ母親の父親…つまりおじいちゃんに引き取ってもらったんだけど………」
「………だけど?」
優は真剣な目で話を続ける。
「タケはそのおじいちゃんに嫌われていたんだ」
「な……何で?」
「……健人の顔が、父親の顔そっくりなんだってよ……………」
「……………!!」