王子様とプリンセス☆★
「え…………」
久しぶりのキスに驚いて、あんなに溢れていた涙がピタッと止まる。
「……こんなに嬉しいもんなんだな。」
唇を離した後、
顔がまだ至近距離のまま、健人は喋る。
「涙なんて大っ嫌いだったけど……こんなに嬉しく感じる涙、始めてだ…!!」
そう言う健人の目には、綺麗な水滴が溜まっていた。
「オレの事、こんなに思ってくれてる。
悲しい涙は嫌いだけど……お前の涙は悲しくなんかないから。」
そうだよ、
健人の事、ホントにホントに大好きなんだよ。
心から、健人の事想ってるんだよ。
「愛の涙は温かくて…優しくて…綺麗で…………
……嬉しい時にも…涙ってだせるんだな。」
そう言ってまたキスをしてくる。
「…………んっ」
どんどん深くなってく健人のキスと、
甘い香りに酔ってしまいそうになる。