王子様とプリンセス☆★
――ピンポ~ン――
健人が家のインターホンのチャイムを鳴らすと、
『はい?』
聞こえたのは優の声。
……ではなく優のお兄ちゃんの声だった。
「あ、ヒロト?オレ、健人だけど」
『ああ、健人か!久しぶりじゃん。優輔部屋で待ってるから、勝手に上がっていいぞ』
「おー」
『プツ、』と機械音がして、会話はそこで途切れた。
健人…優のお兄ちゃんとも仲良いんだ。
なんか親戚みたいな会話だったな。
「どうした?早く来いよ?」
気がついたら健人はドアを開けて、玄関に入っていた。
「あっ、ごめん!」