王子様とプリンセス☆★
俺は辺りをキョロキョロと見渡した。
「居たっ!!!」
この男共の原動力の源!!!
つまりは俺達と同じ被害にあっている、一人の女!!
――グイッ!――
むさ苦しい男共を掻き分けて、一人の女を無理矢理引っ張った。
「キャッ!!?」
「ごめん!!ちょっと来てくんない?!」
「ちょ、ちょっと…!」
何か言ってるけど、そんなん関係ねぇ!!!
今はあのギャルチックをどうにかするんだ!
「あ!!愛ちゃんあっち行っちゃったぞ!」
「待ってくれよ!愛ちゃーん!!!」
よっしゃぁぁ!!
作戦通り!!
男共はこの女を求めて、俺らの事を追い掛けてくる。
………このままあのギャルの方向に行けば…!
「成る程!!流石タケ!!」
「……ねぇ健人!その子って…」
「あ゛!?コイツがどうかしたか!?」
「いや…、何でもない……」
「あっそ!!……んじゃぁ強制突破すんぞ!」
「イェーイ!!タケったらやるぅー♪」
「……愛ちゃーん!!!」
「おい、早く追い掛けようぜ!」
俺達を先頭にして、男共は一斉に大移動を始めた。
「きゃああ!!!何よこれぇ!!!」
「キモい!!怖い!!…いやあああ!こっちくるー!!」
ギャル野郎に効果抜群♪
それからこの大群を見た女子達は気持ち悪がって逃げていき、次第には女子が全員居なくなっていた。