Last Wing
笑い声が中から響いてくる。
「んー?ふはっ!くすぐったい!美音、昔っから俺の髪触るの好きだよね」
その昔は、どれぐらい前なのか。
嫌なことがぐるぐると回り続ける。
でも、いつまでもこうしてても仕方ない
俺は、大きく息を吸い込み勢いよくドアを開けた。
あくまで
「美音ー!遅くなって、ごめんな!」
今、来た風にを装って。
最近、俺を悩まし続けていたのは俺と同い年ぐらいのヤツだった。