Last Wing
話すようになった、と思ったのに。
瀬那が俺を本格的に無視しはじめた。
そして、たまにあいつの方を見ると怒ったような目で俺を見ている。
……なんか、したっけな。
今日もいつも通りリハビリをしていた。
だいぶ、松葉杖でも歩けるようになり動きもスムーズ。
「はい、祐樹くん。今日はおしまいって……あら。」
俺は看護士さんの視線の先を追う。
「瀬那?」
そこには腕を組みながら柱に寄り掛かる瀬那の姿があった。
「話があって」