Last Wing



でも、このキタナイ感情は溢れだして…止まらない。


「美音、どうした?」


肩に、そっと手を掛ける祐樹を思わず振り払う。



「み…の」

「……っ」


そんな、そんな傷付いた顔しないで。



涙でぐちゃぐちゃなあたしの顔が祐樹の後ろにある鏡に映る。


自分のことしか考えていない、身勝手な女の顔。



もう一度、ベッドに顔を埋めて涙を押し殺す。


これ以上、祐樹にキタナイあたしを見られたくない。



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