Last Wing
始めない弱さ、終われない辛さ
へんなひと、
あたしの彼に対する印象はそれだけだった。
あたしみたいな人、放っておけばいいのに
いつもいつも挑戦的な目であたしを見る。
……あの場所で、
ドアを開き、青空を仰いだ次の瞬間に目に入るのはまた彼。
「…………」
また、いる。
あたしの場所だったのに、と顔をしかめながら近づいていき何も言わず座り込んだ。
彼も気付いて、あたしをいつもの視線で見る。
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始めない弱さ、終われない辛さ