Last Wing



「もうー、川嶋くん……って美音ちゃん?」


あたしはカワシマくんを見つめるだけ、


彼も最初は怪訝そうな顔をしていたけれど、伝わったのか険しい表情になった。


「………やんねぇよ、俺は」

「…………」



じゃぁ、せめてここに音を持ち込まないで


あたしの場所に音なんて存在させないで


音が存在すると、

頭も心も身体もぐちゃぐちゃになるの。


あたし、をちゃんと確立できなくなっちゃうの。



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