Last Wing
それから数日、屋上は俺一人の空間となった。
別に、いつも話してたってわけじゃねぇけど…
「つーか、いっつも睨んでたよなー、俺…」
どんだけ嫌な奴、と心のなかで苦笑した。
「…………っし!」
青空に向けて気合いをいれる。
今日は彼女の病室に行くことになった。
なかば、俺の独断で多分あっちは知らない。
「どんな顔…されっかなー…。やっぱ怒ってるか?あー…笑ってくれることはねぇだろうし、」
今日初めてあの子と向き合う。
「ちゃんと報告する良い知らせだってあるしな!」
笠置美音と向き合ってみよう