Last Wing



「相手は?」

「え、」

「男の子?女の子?」

「女…の子です」


おばちゃんがふんふんと言いながら質問を続ける。


「歳は?」

「おんなじ、くらい…かな、」

「その子も入院してるの?」

「はい」

「どんな子?」



最後の質問に言葉が詰まる。


……どんな子?


目を瞑って、初めて彼女を見た時を思い出す。


髪をふわふわとなびかせて、

「…妖精みたいで」

触れると壊れてしまいそうな程、

「…儚くて」

だけど、

「強い…自分を持っていそうな、そんな感じの子です。」


言い切った、と思いおばちゃんを見るとにやり、と笑っていた。



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