Last Wing
もう一度振り替えって美音の部屋を見る。
「………。」
美音、今、何考えてんだよ?
―――……
――…
「祐樹くん…ごめんなさいね、美音ちゃんは…」
「いいんです、あのこれ渡してくれないっすか?」
一枚の封筒。
「なに?」
「美音、あれから一回も外出てないって聞いたんで。」
看護婦さんは、優しげな表情で封筒を抱き締めた。
「言葉が伝えられねぇし、だけど手紙とかも恥ずかしいから!」
と、ちょっと弁解するように言う
俺、こんなことしか思いつかねぇもん。