続きはご想像におまかせします
「……。」

黙るより他ない。

「返事は?」

「……。」

何? この展開は?

「オ……ケィ……。」

思ってもいないことを言ってしまった。

……もう、後戻りできない……(?)

「言ったな?」

「……。」

あたしはゆっくりうなずいてみた。


ごめん。全然しゃべれなくて。

演技じゃないし、
わざとじゃない。

……それはホント。


いよいよあたしも、
恋バナ大好き女の仲間入り……。

「じゃ、俺が宇宙人だって言ったら、信じる?」

「え?」

「信じてくれたら、全部話してやるよ。」

「……何言ってんの?」

「信じてくれないか。じゃ……」

「し、信じる!」

「……」

嘘だよ。

信じるわけないじゃん。

どうせ、心理テストみたいな感覚であたしを試してるんでしょ?

でも、こんなに迫って聞かれたら、
こう答えるしかない。

「本当のこと言えよ。」

藤野がさっき以上に真剣な顔になった。

「し……信じてない。

……てか、何? あたしのこと試してんの?」

あたしは少しだけ怒りの声で言った。

「そう思うか……。

じゃ、いいよ。何でもない。帰れよ。」

藤野は呆れたような顔で言った。

「も、何なの?

意味わかんないんだけど!

帰るよ! 当たり前じゃん!

『付き合う』とかも無し!」

あたしは捨て台詞代わりにそれを言って、藤野の家を出た。
< 119 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop