続きはご想像におまかせします


『“引きこもり・不登校のお部屋”、
まだ使ってる?』

その日の夜、森井君にメールを打った。

『うん。

かなり友達できたよ。

なんで?』

『ケータイの画面黒くなったりしなかった?』

『どういうこと?』

『いや、何でもないよ。

ごめん。ありがとう。』

……。


やっぱり……あのサイトは関係ないな。

見間違えか、
手の込んだいじめか、
ケータイの調子が悪かったのか……。


とりあえずホッとしていると、

「ただいま」

姉ちゃんが学校から帰ってきた。

「何、青白い顔してんのよ?

少しは日に当たってきたら?」

姉ちゃんは制服のブレザーを脱ぎながらクールに言った。


お母さんもお父さんもヤな奴だけど、
姉ちゃんは嫌いじゃない。

ってか、好き。


正直に紹介すると……一応高校生。

背高いし、
顔大人っぽいから(美人だし)、
どこからどう見ても社会人なんだけど。

「当たってきたよ。今日もゲーセン。」

僕は小さくピースした。

「……ならいいけど。」

『学校へ行け』なんて決して言わない姉ちゃん。

それが正しいか正しくないかとか、
そういうことはわからない。

でも、そうしてもらえるのが一番幸せだ。
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